水処理の知恵と技術を、
残す、繋ぐ、磨く。
SUIMOW(スイモウ)は、全国の下水処理場の維持管理を担う技術者が、知見を共有し、質問し合う場です。
処理場ごとの運転の工夫や、失敗から得た判断は、検索やAIでは見つかりません。現場の技術者の中にある暗黙知です。
SUIMOWは、その暗黙知を日本の水処理の資産として残し、繋ぎ、磨きます。

全国から届いた質問や新しい投稿、SUIMOW運営からのお知らせが、ひと目で分かります。






横にスクロールするか、「前へ」「次へ」を押すと画面が替わります(7枚)。画像を押すと大きく開きます。画面はデモ環境で、処理場名・会社名は架空です。実在の処理場・会社のデータは含まれていません。
SUIMOWは、維持管理会社(処理場の維持管理を受託する会社)の技術者専用に、当社が開発しました。
メーカーや工事業者、自治体などの関係機関は参加できません。
売る側や評価する側が読む場所では、機器の率直な評価も、うまくいかなかったことも書けないからです。
技術と知見を純粋にやり取りする場を保つための、欠かせない条件です。
初歩的に見えること、当たり前に思えることほど、ぜひ投稿してください。
設備も周りの環境も違う全国の処理場の「当たり前」がつながると、新しい発見がいくつも生まれます。
なぜ、いま必要か
日本の下水処理を支えているのは、維持管理会社の技術者が積み重ねてきた知見です。
その知見が、処理場の外にほとんど出ていかず、記録されないまま失われようとしています。
全国に約2,200ある下水処理場(ポンプ場を除く)が、1億人を超える人々の下水を毎日処理し、世界有数といわれる水準を保っています。
流入水の水質、設備の構成、処理方式など、条件は処理場ごとに異なります。その違いに合わせた運転の工夫や、汚泥と電力を減らす知見が、処理場の数だけあります。
社内や近くの処理場とは話せても、ほかの維持管理会社や遠い地域の工夫を知る機会は限られます。
いま必要な理由は、3つあります。
- 世代交代処理場の運転の知見を持つのは、いま維持管理会社の技術者だけになりました。自治体の下水道の職員はこの20年で約4割減り(国土交通省)、運転だけでなく、運転条件の変更や修繕の要否の判断、薬品や部品の調達まで維持管理会社に任せる契約(包括的民間委託)が広がっています。この流れはさらに進む見込みです。その一方で、高度経済成長期から現場を支えてきた技術者が退職の時期を迎えています。記録されていない知見は、そのまま失われます。
- 会社の垣根を越えた協力規模や地域を問わず、維持管理会社どうしが知見を持ち寄れば、一社だけでは得られない経験の厚みが手に入ります。ある処理場では当たり前の工夫が、水質や設備の違う処理場では、これまでになかった発見になります。会社の垣根を越えて相談し、助け合える関係を、ここでつくれます。
- 知見を誰のものとして残すか技術のことは、AIにしか聞けない——そんな未来は避けたいと考えています。AIは、書き残された知識を急速に取り込み、使える形に変えています。現場の暗黙知も、いずれ誰かが集めて取り込んでいくはずです。そのとき、生み出した処理場と技術者の手に何も残らないことのないよう、SUIMOWは知見を処理場の資産として記録し、聞く相手が全国の技術者であり続ける場をつくります。
SUIMOWが目指すのは、次の2つです。
- 知見を記録して残し、処理場同士で共有して繋ぎ、質問や意見交換を重ねて磨いていくこと。
- 蓄積した知見と運転の数値を組み合わせ、次の運転を先回りして支える仕組みにつなげること(将来の取り組みです)。
下水道の処理人口は1億141万人(令和7年度末・国土交通省)。処理場の数は、SUIMOWが整備している全国の処理場の一覧による。自治体の下水道の職員の数(平成14年度4.4万人・令和4年度2.7万人)と、職員不足を課題とする自治体の割合(令和7年9月のアンケート)は、国土交通省「上下水道における人材確保・育成に関する今後の方向性」による。
できること
SUIMOWの中心にあるのは、処理場同士の情報交換です。機能を「残す」「繋ぐ」「磨く」の3つの段階に分けています。まず記録として「残し」、残したものを処理場同士で共有して「繋ぎ」、質問や意見、数値を重ねて「磨き」ます。
残っていない知見は繋げず、繋がらない知見は磨けないため、この順番を大切にしています。
1 残す
知っていること、経験したことを、処理場ごとに書き残します。書いたものは処理場の記録として残り、維持管理会社が替わっても引き継がれます。
書き残すための器が「勘所」と「レポート」です。どちらも空欄があっても投稿でき、候補にない言葉も自由に書けます。
勘所経験を次の5つに分けて残します。「何を見て、どの設備を、どう動かすと、何が起き、何のためか」の形で書くので、書いた本人でなくても読んで使えます。観測から現象までの4つは、それぞれいくつでも書けます。
- 観測(何を見て) 例:天気予報の降水量/ポンプ井の水位
- 負荷(どの設備を) 例:流入ゲート/主ポンプ
- 操作(どう動かすと) 例:ゲートの開度を下げる/主ポンプの回転数を上げる
- 現象(何が起きるか) 例:ポンプ井の水位が下がる/流入のピークが下がる
- 達成(何のために) 例:雨のピークでも処理量を一定に保ち、放流水の水質を守る
どんな条件で当てはまるか、どのくらい確かな経験なのかも添えられます。書いた勘所は、ほかの処理場の方も読めます。

レポート経験から得た知見を文章で共有します。日々の気づき、工事やトラブルの報告、ベテランからの継承、被災したときの記録、ちょっとした雑談まで書けます。うまくいかなかったことも、ぜひ残してください。それも、次に役立つ知見です。

ベテラン技術者の方へ
初歩的に見える知見ほど、書いてください。経験を重ねた方には当たり前のことでも、初めての方にはそこが分からない、ということがよくあります。そうした当たり前ほど、言葉にできるのは経験を重ねた方だけです。書き残したものが、次に担う方の最初の手がかりになります。
もう一つ、経験を重ねた方どうしの込み入ったやり取りも、ぜひ残してください。これまで会議や電話の中で終わっていた議論が、全国の技術を高める記録になります。
設備台帳処理場の設備構成を登録しておきます。登録した台帳は、その処理場のページで、ほかの処理場の方も見られます。似た設備を持つ処理場を探す手がかりにもなります。

災害への備え非常用発電機の運転可能時間、浸水のおそれ、緊急時の連絡先、前線拠点の候補などを、平時のうちに登録しておきます。

2 繋ぐ
処理場の外へ知見を届け、外からも受け取れるようにします。
これまでは、ほかの処理場との連絡の取り方も処理場ごとにばらばらで、県や地域の違う処理場がどんな工夫をしているのかを知る機会は限られていました。SUIMOWでは、処理場同士が直接やり取りできます。
検索書かれている言葉から、全国の勘所・質問・レポートを探せます。複数の言葉を空白で区切って絞り込めるほか、全角・半角の違いも気にせず検索できます。勘所は、設備・条件・処理方式からも絞り込めます。

機場検索処理場の名前・市町村・会社名、処理方式、都道府県から処理場を探せます。処理能力の順に並べることもでき、見つけた処理場のページからは、その処理場の設備台帳も見られます。

質問困っていることを、全国の処理場に聞けます。経験の浅い方でも、次の6つの欄に沿って書けば、聞きたいことが伝わります。必ず書くのは「何を聞きたいか」だけです。ほかの欄も埋めるほど、回答する側が状況をつかみやすくなり、的確な答えが返ってきます。
- いつから・どれくらい(発生時期・頻度・いまの状況)
- どこで
- 何が起きた
- 直近で変わったこと
- 何をした
- 何を聞きたいか(必須)

チャット処理場と処理場のあいだで話をするための部屋です。処理場のページにある「この機場に連絡する」から始められます。話が込み入ってきたら、相手の処理場がTeams会議のURLを登録していれば、そこから直接話すこともできます。

特集窒素・リン除去、省エネ、浸水・災害など、テーマごとに勘所・質問・レポートをまとめて読めます。投稿の中の言葉から自動で集まるため、投稿する側が特別な作業をする必要はありません。取り上げてほしいテーマがあれば、要望としてお寄せください。SUIMOW運営が特集に加えます。

被災したとき中央監視室が浸水しても、携帯電話の電波が届けば、ほかの処理場とつながり、お互いの状況を確かめ合えます。スマートフォンでも、パソコンと同じように使えるからです。

3 磨く
質問や意見、数値を重ねながら、知見を確かめ、深めていきます。
回答と追記(返信)質問には、ほかの処理場から回答が寄せられます。勘所やレポートにも追記でき、「うちではこうした」「その後こうなった」といった経験を後から重ねられます。やり取りを重ねるうちに、一つの処理場の経験が、ほかの処理場でも使える知見になっていきます。

改訂(版を重ねる)勘所・質問・レポートは、投稿した後も直せます。前の版も残るため、知見がどう磨かれてきたかを後から辿れます。

月報(準備中)
! いまは使えません(準備中)
月報は、現在お使いいただけません。最初の処理場の皆さまとご相談してから開きます。理由は2つです。
- 月報は、処理水量や電力量といった運転の数値を扱います。こうした数値を処理場の外で使ってよいかは、自治体との委託契約で決められている場合があり、処理場ごとに違うかもしれません。
- 参加する処理場が少ないうちは、分布がまだ十分に見えません。
そこで、最初にご利用いただく処理場の皆さまに事情をうかがい、外部での利用を制限する決まりがないこと、または自治体のご了承が確かめられたところから開きます。この場の決まりを、一緒につくっていただけたらうれしく思います。
この機能の中心は、運転の数値をほかの処理場と比べることです。順位は出しません。同じ処理方式・同じ規模の処理場の分布の中で、自分の処理場がどのあたりにあるかが分かります。開いた後は、月に一度、次の5つの数値を入力します。
- 流入水量(日最大)
- 処理水量
- 電力使用量
- 汚泥発生量
- 薬品の使用量(3種類まで)
同じ処理方式・同じ規模の処理場を抜き出して、自分の処理場がどのあたりにあるかが分かります。順位は出しません。
入力項目は、ご要望をうかがいながら増やしていく方針です。
分布の図には、希望する処理場だけが名前を出せます。名前を出すかどうかはそれぞれの処理場が決め、名前を出した処理場には図から直接連絡できます。「同じ規模で、うまくいっている処理場に聞いてみたい」。そんなところから、数値をきっかけにした情報交換が始まります。
! 準備中の機能の見本

その先に帳票データは、その処理場の外には出しません。そのうえで、各処理場の帳票データ(CSV)を取り込んだ、より詳しい分析も考えています。さらにその先で、蓄積した知見と数値を組み合わせ、次の運転を先回りして支える仕組みにつなげていきます。
運営方針
- 処理場を順位付けしません
- 水質も設備も違う処理場を、一列に並べてランキングにすることはしません。ランキングがあると、うまくいかなかったことを書けなくなります。この場でいちばん価値があるのは、その経験です。
- 知見は処理場の資産として残ります
- 維持管理会社が替わっても、書かれた知見はその処理場に残り、次に担う方へ引き継がれます。書いた会社は、自社の投稿をいつでも出力して取り出せます(やめるときは、写しをまとめてお渡しします)。
- 本名は登録しません
- アカウントは一人ひとりに発行しますが、本名は登録しません。アカウント名は「〇〇設備担当」のように、処理場の中で見分けがつく名前にします。ほかの処理場から見えるのは、処理場名・会社名とアカウント名です(本名は出ません)。個人のメールアドレスもお預かりしません。
- 入れるのは、招待された方だけです
- アカウントは、各処理場の管理者が発行する招待コードで作ります。外部の人が入ることはできません。
- メーカーや自治体などの関係機関は参加できません
- アカウントは、維持管理会社にだけ発行します。メーカーや販売会社、発注者である自治体には発行しません(利用規約)。
ひとつだけお願いがあります。招待コードは、自社でその処理場の維持管理に携わる方にだけお渡しください。部外者に渡ると、ほかの処理場やほかの維持管理会社も含めた技術の積み上げが止まります。場合によっては、契約を解除させていただくことがあります。 - 書いてはいけないことは、仕組みでも防ぎます
- 個人名・パスワード・設備のセキュリティ上の弱点・契約金額などは、書かないでください。投稿の直前には、これらを含んでいないかを確かめるチェックがあります。
さらに、毎日の自動点検でも確かめます。根拠のない誹謗中傷も、自動点検で検出します。チャットでは、パスワードや契約金額などを送信しようとした時点で検出し、送信を止めます。該当した投稿はSUIMOW運営が削除し、どの基準に該当したかを添えて投稿者にお知らせします。異議の申し出も受け付けます。
なお、SUIMOW運営が投稿の内容を書き換えることはありません。 - 必要なことだけ書けば投稿できます
- 空欄があっても投稿でき、候補にない言葉も自由に書けます。
- 書くことを強制しません
- 社外秘の技術や、会社として出せないことは、書かなくて構いません。投稿の数の目標や順位も出しません。何を書くかは、それぞれの処理場と技術者が決めます。
- ご要望を受け付けます
- 欲しい機能や使いにくいところは、要望として出せます。要望の画面では、ほかの処理場も「賛同」を押せます。SUIMOW運営は、賛同の数も参考にしながら対応を決めてお知らせします。
料金と無料期間
- 利用料
- 1処理場あたり月額10,000円です。アカウントは一人に一つ。処理場の全員分を作っても、料金は変わりません。処理場の全員に使っていただきたいからです(利用規約第5条)。
- 無料期間
- 先着100処理場は、全国一斉の切り替え日まで無料です。有料に移る日付は、全国で90処理場に達した時点で確定し、2か月前までにご連絡いたします。101処理場目以降のお申し込みは有料となります。お申し込みの前に、1週間お試しいただけます。
- 最初の10処理場
- さらに、最初の10処理場における無料期間は、次のどちらか遅い日までです。
- ご利用開始から12か月
- 全国一斉の有料への切り替え日(全国で90処理場に達した時点で決め、2か月前までにお知らせします)
- やめるとき
- 有料に移る際には、料金と支払い方法をお示ししたうえで、改めてご意向をうかがいます。不要とお考えの場合は、そのままおやめいただけます。御社が書いた記録の写しを、出力してお渡しします。記録そのものは、その処理場の資産として残ります(運営方針)。
- 初期費用
- いただきません。
導入の流れ
訪問は必須ではありません。メールと、必要に応じて電話またはオンラインの打ち合わせで完結します。
- お問い合わせ info@suimow.jp へご連絡ください。処理場の状況をうかがいます(必要に応じて、電話またはオンラインの打ち合わせをご案内します)。
- お申し込み 当社から、会社としてのお申し込みのページ(URL)をお送りします。会社・処理場・窓口のメールアドレスなどをご記入ください。
- 確定 窓口のメールアドレスに確認のメールが届きます。メールのリンクを開き「申込を確定する」を押してください(72時間有効)。
- ご登録 当社が貴社と処理場を登録し、最初の管理者の方のための「初期管理者コード」をメールでお送りします(14日間有効・一度だけ使えます)。
- 管理者のアカウント作成 管理者の方がコードで自分のアカウントを作ります。パスワードはご本人が決め、当社にもお知らせいただきません。
- メンバーの招待 管理者の画面の招待QRコード(または招待コード)で、同じ処理場の方が各自のスマートフォンやパソコンからアカウントを作ります。当社は関与しません。
処理場に当社がうかがう場合は、その場で登録まで済ませ、管理者の方にはその場でQRコードをお渡しします(お申し込みからご登録までは当社が行います)。
管理者の方の作業(アカウントの作り方・メンバーの招待・名簿の確認)は、管理者説明書(PDF)にまとめています。
101処理場目以降のお申し込みでは、お申し込みの前に1週間お試しいただけます。お試しの7日間が終わっても、お申し込みがなければ自動で有料になることはありません。利用を止めたうえで、投稿いただいた内容の写しをお渡しします。
運営会社
- 名称
- 合同会社水網(ごうどうがいしゃ すいもう)
- 代表
- 代表社員 池田 歩
- 代表の経歴
- 上下水道施設の電気設備の新設・更新に、機器設計とエンジニアリングの立場で携わってきました。
- 所在地
- 福岡県福岡市中央区天神2丁目2番12号 T&Jビルディング7F
- 法人番号
- 4290003018924
- 設立
- 2026年9月16日
- お問い合わせ
- info@suimow.jp
- 個人情報の取扱い
- 個人情報の取扱いについて(PDF)